第74回県展

正式には第74回香川県美術展覧会と言います。
部門が1部〜6部まであり
 1部日本画、2部洋画、3部彫刻、4部工芸
 5部書道、6部写真の6部門です。
 
今年は総応募数1310点、入選574点となりました。
入選作品の中から「賞」が選出されます。
最高賞「県知事賞」は各部門から1点(今年は5点)選ばれ
他に県教育委員会賞、高松市教育委員会賞がそれぞれ6点
7市の教育委員会賞がそれぞれ2点、奨励賞が全体で26点
選ばれました。
574点中57点が入賞作品となりました。(10%)

私の作品は4年連続の入選を果たしましたが入賞にはまだまだ
研鑽が必要なようです。
もちろん、賞となると私の先生とか自分で教室を開いてる
先輩達との競争になる訳ですから、そう簡単にはいきません。
友人からは「入選が4回にもなると次は賞ですね」と軽く?
言われますが・・・先生や諸先輩方は全国展でも入選している
実力者ですから、私との間にはとても大きな開きがあることを
私自身が1番知っている訳で「とても入選など無理です」と
申し上げています。

さて、私が出品した工芸の部ですが範囲が1番広いです。
伝統工芸の漆器、陶芸、ガラス工芸、人形、織物、金工、木工
七宝とあります。
なかでも陶芸が出品数では一番多いのではないでしょうか?
やはり取っ付き易さもあり、人口も多いのではないでしょうか?
入選作品90点中、約半数が陶芸作品でした。やはり多いです。

今回の作品「長石釉細線深鉢」
2009入選作品
過去3回の入選作品と形は同じですが細線のデザインを
真っ直ぐな線から口に向かって右にカーブをかけてみました。
細線は焼き上がりで0.7mm幅位になっていると思います。
同じカーブを描き、細線が2本と2種類の幅に違った線が1組で
16組配置されています。
つまり64本の線模様をデザインし全体に釉薬を数回に分けてかけ
1200度の窯で30時間以上焼きました。
釉薬が流れず、0.7mm線のデザインをを保ったまま高温釜で
焼き上げるところに難しさがあります。
釉薬が厚過ぎては線が消え、薄すぎては線が出ない、微妙な調整が
出来上がりの良し悪しを左右します。
しかし、今回はもう1つ土を変えるチャレンジをしたのですが・・
こちらの方は思ったような効果が出ませんでした。
過去3回の入選は白い土でしたが今回は赤土を4割程混ぜて練り
線の濃さと生地の白さのコントラストをもっと強く出そうとしました。
これは、残念ながら巧く行きませんでした。
土を変える、形を変える、釉薬を変える、デザインを変える等の
チャレンジを常にしますが・・どれを変える場合でも全体の調和が
取れなければNGです。
何かを1つ変える場合でも相当の準備と覚悟が要ります。先生と
相談しながらテストを繰り返し納得行くまで試作を繰り返しますが
小さな器で試作をしても大きく作ったときに全く変わることも?!
炎のまわり具合、釜の中の場所等によっても変化します。

何事も思ったようにゆかないのは陶芸だけではありません・・
人生も同じかと思うと腹も立てずに結果を受け入れチャレンジを
繰り返す「粘り」のようなものを教えてくれているのかも知れません。

私の作品7/12(日)まで香川県立ミュージアムで展示されています。
お時間と興味のある方は是非、見てやってください。
今月から来年に向かって試行錯誤の始まりです。応援してください。
comments (1) | -

趣味

Comments

古市哲也 | 2009/07/13 11:44 AM
いつもお世話になりまして誠に有難うございます。
昨日、県展を見に行きました、なかなか芸術に触れることがないのですが、今年は「長石釉細線深鉢」を実際に見せて頂こうと思い出かけました。ブログでのいろいろなご説明を読ませて頂いて出かけましたので、感慨深いものがありました。思っていたよりも大きく、迫力がありご苦労をされた線もじっくりと拝見致しました。お忙しい中、時間を作られ、創作活動されるのは素晴らしいですね。
又、来年も楽しみにしています。

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